中島らもへ愛を込めて
小学生の時に赤川次郎の「吸血鬼は良き隣人」を読んで、そこから有栖川有栖、ハロルドアダムズ、アガサクリスティ等、推理小説にはまっていった。(我ながら凄く嫌な小学生だ)
歳を取って中学に上がり、推理小説に少し飽きてきた時期に入ってきて、石田衣良、乙一、村上春樹…いわゆる本を読むのが好きな人が通る道を通る。今考えてみたら、中学生の時の俺よりも小学生の俺の方が、大人びた趣味をしてる気がするのは何故だろう。
中学後半から高校前半にかけて、周りの本を読むのが好きな人達が上記の作家さんから恩田陸、有川浩、伊坂幸太郎等の爽やかな作品に手を出し始めた頃には、なぜか周りに合わせれず、フィリップ・K・ディックにどハマりしていた。「流れよわが涙、と警官は言った」は今でも夢に見るほど好き。
趣味とか生活環境が変わっていき、ここ2年くらいは中島らもに心酔している。「好きな作家は中島らもです。」というと、国語の教師をしている人や真面目な40代主婦は嫌な顔をするだろう。もちろん当然聞かれても答えるつもりは12mgもない。しかし、綺麗なだけの文を書く人よりも、自分の焦燥感とか汚い部分をさらけ出すことができる人の方が、俺は心から信頼できる。綺麗な言葉だけしか話せないロボットなんてあまりにもつまらなすぎる。